2019




佐野市3
 枠内の城名を触ると、縄張り図にジャンプします 
①記号SKは、現地調査の生DATA=スケッチを示す
②『 』内の城は、調査したが、遺構が見あたらない城を示す。
   この場合、縄張り図の代わりに、地籍図や写真等を掲載している。
   (注)遺構が無いからと言って、そこが城として否定しているわけでない。  
③図は断りのない場合、上面が北を示す。
 パソコンの特性上、縄張りをすべて画面上に掲載できていない場合がある
。 

藤四(郎)城?sk

藤四(郎)城?sk位置マピオンリンク


標高1000mの城跡ぉ?  2014/ 06/15
 
 解説】

  旧田沼町史に紹介されている ”藤四(郎)城?”は標高1000mにある。

  見学するには”登山”の覚悟がいる。

  
  しかし・・・・・・


    







 もったいぶらずに、結論から申し上げよう

 現地には、確かに人工と思われる土塁と曲輪が残る。

    



 しかし、
城とするには、全くパンチがない

 しかも、立地がめちゃくちゃ緩い傾斜地の鞍部である。

 鞍部に城が築かれないわけではないが、

 ここは、神社の跡?、山小屋?、炭焼き小屋?、鳥矢場跡?、関所?・・・・・etc

   城とは目的の違う土木工事の跡ではなかろうか。





      









 旧田沼町史は、どうして、ここを藤四(郎)城としたのだろう?
 そもそも本当に城なのか?・・という疑問を持ちつつ、
 町史の記載を尊重し、遺構の解説を行おう。







 まず、全体から。

 下のパノラマ写真は、遺構を東側から望んだもの。

  ※ここから縄張り図は通常(上が北)になります
  





 そして、下のパノラマは西から望んだもの。

 中央に土塁の切れ目がある。

  
  








土塁の切れ目は

虎口?と思われる場所だ。


   
























土塁は、東面より西面のほうが若干高い。

写真は、土塁を南に向かって撮影。
この西面のほうが、土塁が高い。

 















これは同一土塁を北に向かって撮影。

土塁の東面である。

上の写真より高さが低い。



 


















◆マウスを乗せよう


虎口?西前面には一段下がって
曲輪?がある。

確かに壁となっている。

南北両サイドは、自然地形
に吸収される。

 














つまり、壁になっているのは

虎口周辺のみ。


 
















微妙だが、虎口前面には堀っぽい
溝もあるのだが・・・・



 


















やっぱパンチがない

”守る 攻める 監視する”

が感じられないのである。






 










    土塁の両側は以下の写真のような自然地形である
           













 しかし、こんな標高の高い鞍部なのに
 写真のような水たまりができる。


 つまり、この高地に
 水が確保できるのである。



 人が住めるのかなぁ?


















とにかく、仕方がないので、土塁前でポチット記念撮影




 当地は藤原秀郷の弟、藤四郎の館ということである。
 彼が、蓬莱山城(場所不明)に在城し、蓬山城と合わせて、
 北からの敵の侵入に備えた、と言われているが、どうしてここなのか?
 他にも、良さげな場所はいくらでもあるのに・・・・

 その裏付けは、さっぱりわからない。











           ・・・・・・・・
蛇足(だそく)・・・・・・・






 さて、よく見れば、この遺構の下には、地図にない林道が眼下に走っていた。

 帰りはこの林道を下らさせていただこう。


         よく整備された林道は、誠に気持ちが良い



  林道途中は、エゾハルゼミの大合唱だ。





      



この光景を、山の上から女房に、メールで飛ばしてやろうと思った。


でも・・・・・圏外・・・













      林道途中には、大規模工事の跡も。







   しっかし、車も来ないし、快適な林道である。









   途中、木が伐採してあり、とても気持ちの良い場所に出くわす。
       








   気持ちの良い風。山形の立石寺を思い出す。
   管理人は、おもわず切り株の横で一眠りしてしまった。
            




 しっかし、すごいなぁこの林道。何のため作ったんだろう?







   と、思いながら下ってきたところ、このような看板が!・・・・・・・

   そう・・。
   この林道は、まだ工事中で、立ち入り禁止なのでした。
   どおりで、車が来ないわけだ。

   工事の方、すみません m(. .)m
   

                   





     ということで、この遺構を見に来るときは、この林道を使えば良いのですが、
     工事中で立ち入り禁止のようなので、お勧めできません。





                        
(完)


inserted by FC2 system